相続

人の死亡により相続が開始した場合、基本的には次のような流れで手続きを進めます。相続人の確定をはじめ、遺産分割協議書の作成、相続登記など、司法書士にご依頼いただくことで円滑な手続きができます。※相続人間で争いが生じる可能性がある場合、弁護士へのご紹介も可能です。

相続人の確定
まず、被相続人(亡くなった人)の遺産を承継する立場にあるのは誰なのかを確定します。被相続人の出生~死亡までの戸籍謄本等を取得し、配偶者や子(子がいない場合は被相続人の両親(養親)、これがなければ祖父母、それもなければ被相続人の兄弟)を調べ、相続人を確定させます。
被相続人に子がいない場合や、長期間相続手続きを放置していた場合、取得する戸籍謄本の量が膨大で、相続人確定まで長い期間を要するケースが多い印象です。
遺言書の有無確認・遺産分割協議
被相続人が遺言書を残していた場合、その遺志を最大限尊重し、遺言内容に沿った相続手続を進めます。
遺言書が無い場合は、相続財産を確認し、法定相続人全員による遺産分割協議をします。相続人の皆様が納得されたら、その内容を「遺産分割協議書」に記載し、署名、押印をします。協議書の形式に不備があると、相続登記や金融機関の手続きが困難となることがありますので、協議内容がまとまった時点で一度専門家にご相談いただくか、遺産分割協議書の作成を依頼されても良いと思います。もちろん、当事務所でもアドバイス、作成は承っています。
各種手続き
相続登記(不動産の名義を変更すること)や預貯金の名義変更、解約払戻などを進めます。いずれの手続きにおいても、相続人を特定した戸籍関係書類一式が必要になります。
預貯金の相続手続きは金融機関ごとに若干異なりますので、あらかじめ各金融機関にお問い合わせください。

実際の相続手続きでは、相続人の特定や遺言書の有無確認などは同時に進めていく場合が多いです。遺言書の有無やその内容によって、何から進めればスムーズに手続きができるか異なりますので、手続きを専門家に任せてしまいたい場合や、相続に関してご心配な点があればお気軽にご相談ください。

遺言

法務省の調査によると、自筆証書遺言を作成したことがある人は3.7%、公正証書遺言を作成したことがある人は3.1%となっています。その一方で、3割以上の方が自筆証書遺言・公正証書遺言いずれかを「作成したい(どちらかといえば作成したい)」と回答しています。作成したいけれど、何らかの理由で作成するには至っていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。遺言書は、その書き方に非常に厳格なルールがあります。形式要件の具備に一定の不安を持っている方や、自分がどの種類の遺言書を作るのが良いか検討されたい方は、本項目をご参照ください。少しでも遺言書作成のご参考になれば幸いです。

なぜ、遺言書をつくるのか
「自分がこの世から去った後、子どもたちで協力しあって配偶者の面倒をみてほしい。兄弟姉妹全員仲良く、助け合って生きていってほしい。」
自分の死後、残された家族が争っても良いなどと思う人はいません。しかし、遺言がないために、相続が原因で親族間で争うことが少なくありません。今まで仲の良かった兄弟姉妹が、遺産を巡り壮絶な争いを起こすのは、故人にとっても、争う相続人たちにとっても大変悲しいことです。
遺言は、遺言する者が自分の財産の帰属を決定し、相続を巡る争いを防止しようとすることに主な目的があります。
遺言を遺すには
遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言といった種類があり、いずれも厳格な様式が定められています。その様式に従わない遺言はすべて無効となりますので、どの種類の遺言を残すにしても、作成の際には事前に書籍等で様式を確認されたり、専門家にアドバイスを受けるなどしたほうが良いでしょう。

●自筆証書遺言
遺言者が自ら紙に、遺言の内容全文を手書き(目録には一定の緩和あり)し、遺言の日付記入、署名、押印をして遺言を残す自筆証書遺言。メリットとしては、いつでも書けて、費用がかからない、ということが挙げられます。
自筆証書遺言に係る遺言書は自宅で保管されることが多いことから、これまでデメリットとして紛失・亡失、相続人による廃棄・隠匿・改ざん、それに伴う紛争のおそれが挙げられていましたが、令和2年7月より開始した法務局の自筆証書遺言書保管制度によって随分デメリットは解消されるのではないでしょうか。
※遺言書の保管申請には、手数料がかかります。
》法務局における自筆証書遺言書保管制度について(法務省)

●公正証書遺言
遺言者が公証人の面前で遺言内容を伝え、公証人がそれに基づき遺言者の真意を正確に文章にまとめ、公正証書遺言として作成するものです。公証人は正確な法律知識と豊富な経験を有しており、法律的にもしっかりした内容の遺言を残すことができます。また、原本が公証役場に保管されますので、紛失や改ざん等の心配もありません。家庭裁判所で検認の手続を経る必要がありませんので、相続開始後、速やかに遺言の内容を実現することができるのも、相続人にとってメリットとなるのではないでしょうか。
以上のようなメリットがありますので、相続財産が多い場合や相続人間の争いが予想される場合、公正証書遺言を選択される方が多い印象です。公正証書遺言の作成手数料など、詳細はこちらからご確認ください。
》公証事務 1遺言(日本公証人連合会)

●秘密証書遺言
遺言者が署名押印した遺言書を封じ、遺言書に押印したものと同じ印で封印したうえ、公証人及び証人2人の前にその封書を提出します。遺言書はパソコンなどで作成したものでよく、第三者が筆記したものでも、もちろん全文自書でも構いません。
秘密証書遺言のメリットは、遺言者が亡くなるまでその内容を秘密にできることです。
デメリットとして挙げられるのは、遺言書の内容に法律的な不備があり無効となってしまう可能性があったり、遺言者自身で保管する必要があることから、紛失等のおそれがあることです。また、家庭裁判所に届け出て検認手続を受けなければならず、以上のようなデメリットがあるからか実務ではあまり見かけることがない様式です。

当事務所では各種遺言書作成サポートも承っております。ご不明点などあればお気軽にお問い合わせください。

贈与

相続によって財産を引き継ぐ他、贈与することでも財産の引き継ぎが可能です。相手方は相続人である必要はなく、孫や内縁の配偶者等、特に財産を引き継ぎたい相手に自身の意思で確実に財産を取得させることができます。一方で、相続税対策として推定相続人に生前贈与をする方も多くいらっしゃいます。

不動産贈与登記
不動産を無償で譲渡する場合、贈与による所有権移転登記をします。
推定相続人への贈与の場合、所有権の一部のみ(持分)を贈与して贈与税の基礎控除額(110万円)の範囲に収まるようにし、持分を少しずつ、長年に渡って生前贈与することで相続財産自体を減らすことができます。
※被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときには、相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額が加算されます。
》贈与財産の加算と税額控除(国税庁)

とはいえ、不動産贈与登記には登録免許税(不動産価格の1000分の20)がかかりますし、贈与税の負担のことも視野に入れねばなりません。
相続税対策の不動産贈与をご検討の際は、事前に税理士にご相談いただくことをお勧めします。当事務所から税理士をご紹介することも可能です。

贈与契約は当事者同士の合意だけで効力が生じますが、後々のトラブル防止のためにも、その内容を証明できる贈与契約書を交わすことが大切です。 贈与契約書の作成も承りますので、贈与をご検討の際は是非一度、当事務所にご相談ください。

ご相談の流れはこちらからご確認いただけます。